人を見た目で判断するな〜ダサダサ御曹司の真の顔〜
出会い 《SIDE 聖七》
 生まれた時から、俺のバックには『最上飲料』がついていた。もちろん、俺が選んだわけでも、俺が偉いわけでもない。

 だが、どこに行っても『最上飲料』の御曹司だともてはやされる。

 幼稚舎から大学まである、令息令嬢の通う名門校に高校まで行っていた。理由は、セキュリティ面を重視してのことで、うちの場合はステイタスは関係なかった。

 父親は、子供の教育にも熱心で、家柄は関係なく、文武両道を目指せと常々言っていた。もし、会社経営以外に何か将来胸を張ってやりたいことがあれば、継がなくてもいいんだと……。

 厳しくもあり、愛情をもって接してくれる父親の姿を見ていると、いつからか自然と自分が父親の跡を継ぎたいと思うようになっていた。

 学生時代は、中学から六年間バスケ部に入り、長身を活かし活躍した。

 いつも女子にきゃあきゃあ言われ囲まれる日々。
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