倖せのかたち
同居
私たちは、とことんプラトニックな関係のまま、いつも一緒に過ごしてきた。

あっという間に互いに大学を卒業し、多忙な日々を送っていたが、少しでも時間を作って会う努力もした。

学生時代に比べたら、丸1日一緒に居られる時間は減ったけれど、こんな時こそ、心の繋がりを大事にしてきたことがメリットだったようにも思える。

友達の話を聞いていても、会えないことで心が離れてしまったとか、それこそ、躰の繋がりを重視していたカップルだと、浮気されたのなんのということも、少なくはない。

朔太郎も同じようなことを話していた。

「俺の友達も、浮気したりされたりで、結構な修羅場みたいだよ。まぁ…俺に相談されても、もっと心の繋がりを大事にしたら?としか言えないけどさ」

苦笑いの朔太郎。

私たちは、互いの親しい友達に、紹介がてら出会いの場を提供したことがある。

それこそ、合コンのような形で。
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