カレンダーガール
絡み合い、もつれるようにして私達は寝室のベットへ倒れ込んだ。
抱きしめて、キスをして・・・気がついたら、2人とも素肌だった。

ククク。
組み敷かれた私の頭上から降ってきた明日鷹先生の笑い声。

「何?」
思わず唇を尖らせてしまった。

「まさか、部下である研修医に手を出すなんてな」
「そうね」
誰よりもそんなことしなさそうな人なのに。

「じゃあ、やめるか?」
「それは・・・」
この期に及んでそんなこと言われたって・・・

「バカ、嘘だよ。さすがにこの状況でお預けはなしだ」

すねたような、困ったような顔は、普段は見せない素の表情。
こんな彼を知っているのは私だけだと思いたいけれど、無理よね。
こんなに優しくて、大人で、素敵は彼には、それなりの過去もあるあるはず。

「こら、余所見はするな」
「う、うぅん」
再び降ってきた口づけに、体の奥が熱くなる感覚。

さらに優しく丁寧に体の隅々にキスを落とされると、
「あぁ」
こらえていたはずの声が漏れてしまった。

それからは完全に先生のペースで、私はされるがまま。
何度も、何度も求め合い、朝を迎えることとなった。

そんなに経験豊富なわけでもないけれど、私だって初めてではない。
それなりに恋もしてきたし、付き合った彼氏もいた。
でも、私と明日鷹先生の相性はかなりいいのだと思う。
そう思わせるくらい熱い夜だった。
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