カレンダーガール
数日後。
私は明日鷹先生と2人で、隣町の心療内科を訪れた。
先生の知り合いのクリニックで、マンションの一室。
院長先生も70歳くらいの優しそうなおじいさんだった。

「こんにちは。鈴木桜子さんですね」
「はい」

穏やかに笑う院長先生と2人、2時間ほどのカウンセリングを受けた。

結果は、今回の果歩先生の言動が引き金になって、昨年の啓介の事件を思い出させてしまったって事らしい。
そして、私の体につけられた傷が誘因となって痛みや震えとして現れた。
幸い症状は軽いとのことで仕事には影響なく、時々カウンセリングに通うだけでいいだろうとの診断。
とにかく、仕事に戻れることにホッとした。
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