その瞳に映すもの
「ああ、あの時か……。そうだね、君の
記憶にある僕が1人だったのは、あのコンク
ールの時、両親が来てくれる予定だったん
だ……。だから、あのコンクールの時は、
めちゃくちゃ頑張っていたかも……。そり
ゃあ、印象的にもなるね」
「……僕は、綾瀬君のピアノがまた聞き
たいです。綾瀬君はあの頃の綾瀬君ではない
かもしれないけど、僕は、綾瀬君の事があ
の時からずっと気になっていました。……
僕はずっとピアノをやっているんですけど、
まだ綾瀬君以上の人に出会った事がありま
せん。僕の名前は、立花音羽(たちばなおと
は)と言います。綾瀬君の音を僕に聞かせて
ください」
「フフッ……、立花くん僕に告白でもし
てる?いいよ、久し振りにピアノ弾きたく
なった。そうだね……立花くん、僕がピア
ノやってた時、有名だったな……、僕のピ
アノの先生が、同じ苗字だけど漢字違いの
立花くんがめちゃくちゃ上手だよって聞い
た事ある。立花くん、今は綾瀬だけど、良
かったら仲良くして?」


