マーメイド・セレナーデ
真知を連れて、廊下を歩いていてもさっきのような視線を向けられる。
それに気付いているのかいないのか、真知は楽しそうに俺に話し掛けてくる。
答えがほしいのではなく、ただ聞いてほしいだけみたいだから、適当に相槌を打って話を促すだけ。
階段を降りようと、左に曲がったときなぜか足取り軽い真知が一歩前に居て、死角から来た奴とぶつかった。
あ、っと何も出来ないままに真知は奴の胸の辺りにぶつかって、バランスを崩す。
相手もたたらを踏んだけれど、真知のように倒れるわけでもない。
俺は慌てて、手を伸ばす。
腕を掴んで、引き寄せる。
「びっくり、したぁ……」
「前見て歩けよ、ちゃんと。悪いな」
寄りかかったままの真知を、少し押しやって俺はその場を通り過ぎた。
何か言いたげな顔をしてたのは気付いたけれど、相手に詫びを入れてから、俺はさっさとその場を抜け出した。
それに気付いているのかいないのか、真知は楽しそうに俺に話し掛けてくる。
答えがほしいのではなく、ただ聞いてほしいだけみたいだから、適当に相槌を打って話を促すだけ。
階段を降りようと、左に曲がったときなぜか足取り軽い真知が一歩前に居て、死角から来た奴とぶつかった。
あ、っと何も出来ないままに真知は奴の胸の辺りにぶつかって、バランスを崩す。
相手もたたらを踏んだけれど、真知のように倒れるわけでもない。
俺は慌てて、手を伸ばす。
腕を掴んで、引き寄せる。
「びっくり、したぁ……」
「前見て歩けよ、ちゃんと。悪いな」
寄りかかったままの真知を、少し押しやって俺はその場を通り過ぎた。
何か言いたげな顔をしてたのは気付いたけれど、相手に詫びを入れてから、俺はさっさとその場を抜け出した。