御曹司様はあなたをずっと見ていました。
私の世界が変わっていく

久しぶりに戻って来た進一郎さんのマンション、そして事務所。
たった10日間だけの不在だったが、すごく久しぶりという感じがする。

事務所には赤沢さん、細谷さん、もちろん進一郎さんが揃っている。

そして、そこにもう一人、懐かしい顔があったのだ。

「裕子!…どうしてここに居るの?」

そこに居たのは同期入社で友人の西村裕子がいたのだ。
私は裕子に走り寄った。

「…ふふっ、驚いたでしょ?…梨沙を驚かせようと思って黙っていたんだ…でも…梨沙が刺されたこと知らなくて…お見舞いに行かないでごめんね。さっき皆さんから、梨沙が刺されたと聞いて、驚いて倒れそうだったよ。」

「裕子、私はすっかり元気だから大丈夫…それよりも、裕子がここに居るということは…また一緒に仕事できるの?」

「うん。梨沙、よろしくね。」

なんと裕子は会社を辞めて、私達の仕事を一緒に手伝ってくれることになったのだ。


< 59 / 112 >

この作品をシェア

pagetop