ツンデレ副社長は、あの子が気になって仕方ない

お、男漁りって……よくもそんな。
「私はそんなことっ――」

「おたくとは海外で新ブランドの合弁会社作るって話があるんですけどね、おれが社長で。まぁ、よくよく考えた方がいいかもしれないですねぇ」

ドキリとして、抗議の言葉をひっこめた。
たしかあの営業さんも言ってた。業務提携がどうとか……
今のところ断わるつもりのようだったけど、将来はどうなるかわからない。もし、私のせいでチャンスをふいにしてしまうようなことがあったら……。


「彼女は、そんな女性ではありません」


淡々とした口調でサラッと告げられて――一瞬、何を言われたのかわからなかった。

ふ、副社長?

「私は彼女のことを信じてますよ」

信じる……私を? 信じてくれるの?
どうして……

半信半疑な私の視線を受け止めるその眼差しは、いつになく柔らかい。
大丈夫だと、安心していいと……彼の気持ちが伝わってくるようで。

その時胸の奥から湧き上がった感情を、なんて表現すればいいんだろう。
喜び、幸福、愉悦……?

なんだか泣き出しそうになってしまい、何度も瞬かなくちゃならなかった。

「はぁ!? だからなんなんだよお前、さっきから! おれがウソついてるっていうのかよ!? 名前言えよ! それから所属部署! 専務に言いつけてやる!」

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