雨宮課長に甘えたい【2022.12.3番外編完結】
一年分の記憶がないなんて、きっと悪い夢を見ているんだ。
朝になって目を覚ましたら、一人暮らしをしている錦糸町のマンションにいるはず。

そう思いながら、眠った。

そして朝が来て……。

看護師さんが検温しに来た。
頭には包帯が巻かれている。

スマホには雨宮課長からのメッセージ。

今週いっぱいは私は有休扱いになっている事、退院が決まったら連絡して欲しい事などが書かれてあった。

他にも久保田と、桃子からも私を心配するメッセージが届いていた。
映画館の階段から落ちて頭を打ったのは夢じゃなかったんだ……。

しかも、雨宮課長と同棲中……。

もう一度雨宮課長からのメッセージに戻ると、退院の時は迎えに行くから、課長が来るのを待つようにと念を押すように書いてあった。

退院したら、雨宮課長と一緒に暮らす事になるのか。
気が重い……。

千葉の実家に帰ろうか。
でも、親に入院した事を言っていない。

包帯を巻いた頭を見たら心配するだろうな……。
心配させたくないしな。それにお母さん、お喋りだから近所の人とかに私が怪我をした事を言いそう。

それも恥ずかしいし。

まさか帰る所に困るとは思わなかった。
一層の事、退院したらビジネスホテルに泊まろうか。

そんな風に悩んでいると、昼頃、お母さんが来た。

「え! お母さん」
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