暑い夏は冷たい晴に恋をする



「そんなことないです…。一瀬先生はかっこいいですよ!私の大好きな人です!」



今日初めていつもみたいに笑えた気がする。でも脳裏には朱里先生の言葉がよぎってしまう。


一瀬先生は目を細めて安心したように笑った。可愛い。なんて思ったことは言わないけどね。私はこの人を諦めたくない。ていうか諦められないだろうな。



「晴くんー?いる?」


ドアの2回ノックした音と同時に、甘い声を発した朱里先生が入ってきた。よりによって準備室に来てるところを見られるなんて。



「あら、あなたまた…。もう修学旅行の時言ったでしょ。これ以上、晴くんに迷惑かけないで」



晴くん晴くんって…私も朱里先生に敵意を向けるけど、朱里先生の化粧の濃い顔と少し見えてる谷間に戦意喪失した。



「朱里先生、何度も言いますが、晴くんと呼ばないでください。生徒や先生方に何か勘違いされたら困ります。」



「あら、私はそれでもいいけどね」



ふふっと笑う朱里先生が怖いというかもう気持ち悪くてたまらなかった。



「あのっ、帰ります。さようなら」



私はそのまま準備室を後にした。部屋を出る時、とんでもない顔で睨んできた朱里先生はこれからも一瀬先生と私を引き剥がそうとするだろう。



でも私は負けない。一瀬先生と約束したもん。…してないかもだけど、もう1回先生にアピールするって!


朱里先生に負けてたまるか。今は11月。あと、1年と3ヶ月後に私は一瀬先生と結ばれてみせる!



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