暑い夏は冷たい晴に恋をする
「修学旅行の時、お前との約束守らなかったこと。それに…」
先生は私の左頬に視線を向けた。それに約束とは鳥居のことだろう。確かに朱里先生といってしまったのはショックだった。実際今も結構引きずってる。
「いや…その、やっ約束って!私が一方的に押し付けたようなものですし!頬ももう大丈夫です!」
泣きそうな自分を押し殺して、わざと明るく振る舞う。大丈夫。いつもどうりに笑って。でも一つだけ聞きたいことがある。
「でも……そんなに私と行くの嫌でしたか…?」
修学旅行の前に、先生にもう一度アタックすると決めてからすっかり浮かれていた。先生もきっと私のことを好きになってくれるって。
「一瀬先生私の気持ち知ってますよね。でも朱里先生とお祈りするの…見せつけるほど私のこと嫌いですか…?」
思ってたことがつい口に出てしまう。涙だって止まらない。嫌いなら嫌いでいい。もう諦めるだけだ。時間はかかるだろうけど…
「はぁ?何言ってんだよ。それはお前がっ」
何かを言いたそうにしていたけどすぐに黙ってしまった。先生も何かを考えているみたいだった。
「いや…ごめんな。俺が大人げなかった。」
一瀬先生は私の涙を優しく拭った。すごく真剣な顔をしていて、その顔にさえときめきそうだった。私ってなんてちょろい女なんだろう。