暑い夏は冷たい晴に恋をする


昼休み、秒速でお弁当を食べ、準備室に直行した。



「一瀬先生!今日のお昼はなんですか?」



「…。」



無視!いくら答えたくないからって、無視は酷くない!?ていうかプレゼントは?朝は机の上になあったのに無くなっている。代わりに朝見なかった、いかにも高級そうなプレゼントが置いてある。



「それ、誰からのプレゼントですか?」



わかってる。きっと朱里先生だ。



「別に、お前に関係ないだろ。」



プレゼントのメッセージカードには聞いたことのある時計のブランドが書かれている。こんな高級なものが高校生に買えるわけがない。



「つけるの…?」




恐る恐る聞いてみた。せっかく高級な時計を貰ったなら、誰に貰ったにせよつけたいかもしれない。でも、私は嫌なんだ。わがままでごめんね。



「つけねぇよ。丁寧にお返しするつもりだ。」



良かった。なんて安心したのも束の間だった。私の目の前には私が買ったネクタイピンのプレゼントが差し出されていた。


「これも返す。生徒からは貰えない。」



一瞬で真っ暗な気持ちになった。突き返された私のプレゼントを受け取り、泣くにも泣けない気持ちでぐちゃぐちゃだった。


「どうしても貰ってくれないんですか…」



「今はな。」


今は…?じゃあいつもらってくれるの?いや、悲しんでても仕方ない。先生と生徒だ。貰ってくれない可能性なんて十分にあった。



「そうですよね!迷惑かけてごめんなさい!」



明るく振舞ったつもりだ。でも、その場に入れず、逃げるように教室に帰った。



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