暑い夏は冷たい晴に恋をする


午後の授業は意外と集中出来て、あっという間に放課後になった。



一瀬先生に狭山先輩とのデートを知られたくなかったので、校門の外で待ち合わせした。



「おつかれ天野ちゃん。」

周りの視線が痛い。特に先輩の女性からの目線で殺されそうだ。



「おまたせしました。」


16じと言うのに、冬だからか外は既に暗くなる直前である。


「じゃあご飯いこっか。なんか食べたいものある?」


「うーん。どこも混んでそうですし、逆にファミレスとかがいいです!」


じゃあ行こうか。という言葉と同時に私の目の前に先輩の手が差し出された。



「言ったでしょ。今日はデートだよ。天野ちゃんは俺の彼女」


彼女という単語に改めてドキッとしてしまう。今日はもう振り切るって決めたんだ。私は差し出された手を掴んだ。



意外と狭山先輩との会話は楽しくてあっという間にファミレスに着いた。


ここに着くまでの所作一つ一つに先輩の優しい所を見つけた。でも同時に”慣れてるな”と思ってしまった。



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