暑い夏は冷たい晴に恋をする


「そういえば、プレゼント渡せなかったの?」



えっ…あっ、カバンを開けっぱにしてしまってたのだ。プレゼントが入ってるのを見られてしまったらしい。




「渡しましたよ。でも、生徒からは貰えないって返されちゃいました。」



頼んだオムライスを口に放り込むとトロットロの卵が口の中に広がった。



「あちゃー。やっぱ一瀬先生は手強いね。まぁ仕方の無い部分もあるだろうけど」



そうなんですよ…あの人手強いんです…。イケメンだから許すけど…。


「じゃあさ、それ俺が貰っていい?」


え?それって、ネクタイピンだよね…?


「捨てる訳には行かないでしょ?女子はネクタイだからつけないしね。」


たしかに…。これどうしようと悩んでたところではあった。紙袋ごとバックから取り出し、狭山先輩に渡した。

「ありがとう。代わりと言っちゃ変だけど、ここは俺は奢るよ。」


本当に良かったのかな?複雑な気持ちがぐるぐるしている。

その後もなんだかんだで一瀬先生の話を聞いてもらいあっという間に時間が過ぎた。


「そろそろでよっか。せっかくのクリスマスだしあそこいこ!」



あそこ…?ってどこ?ファミレスを狭山先輩に奢ってもらい、15分ぐらい歩いた先には、人の大群がいた。でも理由はすぐにわかった。



「すっごい綺麗!」


そう、イルミネーションだ!カップルに溢れており、中には、うちの制服もいる。


「さすがクリスマスだねー。人が溢れてるよ」



この冬に何回も来たんだろうな。私のテンションがおかしく見えるぐらい、狭山先輩は落ち着いている。


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