ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
 今の今まで機嫌の悪い顔を見せていたのも、誘いを終えた頃には満面の笑みに変化していた。

「魚釣りって、したことないの」
「船に乗っているだけでも楽しいよ!」

 このあたりの海では、人魚も生活しているので、海底を攫うような大掛かりな漁はしないらしい。
 もっと深いところで生活している魚は、人魚達が取ってきてくれるので問題はないそうだ。

「でも、船ってどうするの? 借りるの?」
「うちの船を使えばいいよ! 船も持っているから」

 さすが大富豪。釣りを楽しむための船も持っているらしい。

「エドも行くだろ?」
「シアが行くのなら、当然俺も行く」

 エドが行くのならヨアキムも行くことになる。
 合流したシャーミルとヨアキムと共に乗り込んだのは、かなり大きな船だった。シア達が乗り込んでもまだだいぶ余裕がある。
 賓客をもてなすのにも使われるそうで、船の中には宴を開くことができるほど大きな部屋もあった。

「風がすごいな!」

 船の先端、エドが目を細める。

(揺れる、すごい揺れる……)

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