ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
 イドリスとシャーミルがあっさり釣り上げたところを見ると、釣り場が悪いというわけではないのだろう。
 ひとえに、シアの腕の問題なわけで。
 それから数時間釣りを続けたけれど、順調に釣り上げたのはルイダーン王国のふたりだけ。エドは二匹、ヨアキムは三匹。シアに至ってはゼロである。

「……くそぅ」

 小声でつぶやいたエドが、本当に悔しそうだったので思わず笑ってしまった。こんなに表情が豊かだなんて、知り合った頃は思ってもみなかった。

「エド、あなたは釣りは初めてでしょう。いきなりそう釣れると思ってはいけませんよ」

 ヨアキムがちらりとこちらに目を向ける。

(どうせ、私は釣れていませんよー)

 ヨアキムにそんな目で見られて、ちょっと面白くない。

「――でも、一匹も釣れないのは悔しい、かも」

 さすがに、ゼロ匹というのはどうなのだ。一匹くらいおまけでかかってくれないだろうか。なんのおまけかは置いといて。
 その後もシアは一匹も釣り上げることができないまま、別荘に戻ることになったのだった。
 

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