ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
直接シアが語ったことと言えば、ほんのわずかなことだけだった。聖女になったのち、呪われたとして家族から疎まれたこと。婚約者からも放り出されたこと。
聖女の祠での生活が、どんなものだったのかエドは知らない。人に調べさせたところ、住むのに適した空間ではないと知ったけれどそれだけ。
「僕は、あの人には幸せになってもらいたい。あんたは?」
「……俺は」
けれど、イドリスの言葉に考え込んでしまう。果たして、自分にシアの幸せを願う資格なんてあるのだろうか。
「幸せにしたいから、求婚したのか?」
「まあね。だって、僕はシアを救いたかったんだから。それには、僕の近くにいてもらわないといけないんだけど……求婚しないと、シアにはこっちに来てもらえないだろ?」
イドリスとシアは、聖人聖女である。彼らが結婚するとしたら、そこには様々な事情が絡んでくる。
イドリスが、なにを話そうとしているのか、なんとなく見えてきたような気がした。
「僕は、彼女が幸せならそれでいい。彼女を幸せにするために、今後も求婚を続けるよ。あんたはどうする?」