ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
 人間達のように、戦争になるのだろうか。シアがたずねたら、ダレンは首を横に振った。

「人間のように戦を起こすと言うことはありませんね。我々の場合は、代表者が戦います」

 戦うといっても、殴り合うようなことはなく、どちらが多く獲物をしとめることができるかで決着がつくのだとか。
 女神のお告げを得て、その時々でなにを取ってくるのか、獲物も変わるという。
 特定の魚が指名されることもあれば、海の底の真珠、あるいは、沈んだ昔の船からより価値のある財宝を持って来た者が勝者と指名されたこともあったそうだ。
 そういう争いなら、平和でいいかもしれない。人魚族はなかなか増えない代わりに、仲間を減らさないようにしている。

(海の上では、きっとそういうわけにはいかないでしょうね)

 シアはため息をついた。
 人間の争いは、時にどこまでも残酷になる。少しばかり、海の中で暮らしている人達を羨ましいと思ってしまった。

「――ここが、我々の居住区です」

 人魚達が暮らしているのは、巨大な岩をくり抜いた洞窟であった。
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