ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
「イドリス、これ配って!」
「わかった。動ける人は自分で取りに来て! あと、家族の分も持っていって」

 器を手に、人魚達が列を作る。その器にシアはポーションを注ぎ、イドリスは動けない人のところにどんどん運んでいく。

「ありがとうございました! ありがとうございました!」

 皆を代表して救いを求めにきたダレンは、深々と頭を下げた。それも何度も。彼が頭を下げているのに呼応するように、周囲の人魚達も頭を下げる。

「いえ、それはいいのですが」
「ダレン、今回の窮地は乗り越えられたけど、すぐにまた同じような事態が起こる可能性がある」

 イドリスの言葉に、ダレンは顔色を変えた。

「僕も、毎回君の頼みに応じられるとは限らない。原因を究明してそこをつぶさないと。最近、変わったことはなかった?」
「変わったこと、ですか……そうですね……」

 顎に手を上げ、ダレンは思案の表情になる。それから彼は思ってもみなかったことを口にしたのだった。
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