ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
 ダレンに続いて海の中を進んでいく。人魚であるダレンはともかくとして、ふたりの周囲を泳ぎ回る魚達は怯える様子も見せない。
 赤や青、黄色と言った目立つ色合いの魚達が行き来する光景は、エドの目には珍しいものとして映る。この光景が失われるのは惜しいと思った。

「あなたを失うのも困るのですが」
「女神の加護があるんだから、大丈夫だ。それに、俺達にできないと思ったら、マルが俺達を行かせるはずもないだろ」

 そういう意味では、マルを信じている。マルと知り合ってからの期間は、そう長いわけではないけれど。

「――あなたは」

 そこまで口にしかけて、ヨアキムは黙ってしまった。続きを促すまでもなく、前方に注意を向ける。
 魔物の位置が、昨日とは違っている。人魚達の集落に近づいていた。このままでは、人魚達のすぐ側まで魔物が行ってしまう。そうなる前に、こちらに惹きつけねば。
 ヨアキムと、視線を合わせてうなずき合う。まずは、こちらに気づかせること。魔物の前方を横切り、獲物がいることに気づかせる。
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