ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
「ベラさん、お久しぶり!」

 カラン、と扉につけられたベルが涼やかな音を立てる。それと同時に、シアは店の中に飛び込んだ。

「久しぶり。その様子だと楽しんだみたいだね?」
「そう見えます?」
「ずいぶん日焼けしてるじゃないか。楽しくなかったのか?」
「うーん、楽しかったと言えば、楽しかった――のかなぁ?」

 ふもとの街まではグリフォンで行くことができたけれど、魔女の遺跡まではそこから山登り。さらにルイダーン王国に行ってからはいろいろと大変だった。
 人魚の病気を治しに行ったり、思いがけず巨大な魔物と戦うことになったり。

(エドさんも、アキさんも、たいしたことないみたいな顔をしていたけれど)

 彼らにとっては、あれが日常なのだろう。
 王と部下という彼らの一面ではなく、冒険者としての顔。彼らの役に立つことができてよかったとも思うけれど、もっと役に立てる方法もあったんじゃないかと思う。

「あら?」
「どうした?」
「ベラさん、今日はおしゃべりに行かないんですか?」

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