ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
「どうして、あの遺跡を去ることになったんだろうな。あそこに集まっていた人達は」
「食べ物の調達ができなくなって、別の場所に移動したのかしら」

 あの場所は、ソレール商会の隊商が偶然発見したもの。入り口も岩で封鎖されていたし、めったなことでは見つからないと思う。
 二人の話を、ベラは興味深そうに聞いていた。

「それは、これからの研究次第だろうな。ところで、シア。頼みがある――俺に付き合ってくれ」
「つ、付き合う? そ、そんなことを言われても」
「だめか? アキの妹に贈る品を探すのを手伝ってほしいんだが」
「え? あ、そ、そういうこと……」

 まさかの交際申し込み――と思考が一瞬違う方向に走ったのは、エドが来る直前までベラにからかわれていたからかもしれない。すぐに気がついたけれど、こちらをにやにやとしながら見ていたベラの視線がちょっと痛い。

「アキの妹に贈るなら、東の通りに行ってごらん。あのあたりは、庶民の中でも高級な品を扱うところだから」
「わかった。感謝する」

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