ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
「そうね。マルがいてくれるなら安心よね。放り出すのもやってくれるだろうし。でも、私なら大丈夫。ただ飯食らうわけにもいかないもの」 

 それは、シアがこの離宮で暮らすようになってから、なにかと口にすることだ。聖女としても、ちゃんとやっていけるというところを見せなければ。

「君は無理をしがちだからねぇ……」

 別に、そういうわけでもないのだけれど。
 マルの心配をよそに、予定の人数をなんとか終えた頃には、シアも元気を取り戻していた。

(それにしても)

 思っていたよりずっと、シアを利用しようとする人は多かった。聖女の出番が必要だったのは、今日ひとりもいなかった。皆、ただシアに会いたかっただけ。
 でもまあ、なんとか慣れていくしかないだろう。エドの役に立ちたいと願っているのはシアの方。きっと彼はそこまで望んでいないのだから。

 エドが訪れたのは、シアが離宮で貴族の面会を受け入れるようになってから五日が過ぎたあとのことだった。

「イドリスが、こっちに来るそうだぞ」

< 201 / 302 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop