ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
「陛下には、国内の貴族の娘を王妃に迎えてくださいとお願いをしました。ですが、気が進まないとおっしゃるのですよね。相手が気の毒だから、と」
「気の毒ですか?」
「呪われていた期間が長かった陛下は、結婚しないと早いうちに宣言していましたから、年の頃の釣り合う女性は皆結婚しているか婚約しているか、です」

 既婚者はともかく、婚約者なら王命で婚約を解消させることは可能。最初のうちは、ヨアキムもそうするつもりだったらしい。
 だが、反対したのはエドだった。幸せにやっているふたりを引き裂く必要はないではないか、と。
 ならば、ともう少し年下の少女に対象を広げてみても、今度はエドとの年齢差がネックとなる。さすがにアンセルムと似たような年頃の少女と今すぐ結婚するわけにもいかない。

「陛下は、あなたをお望みなのですが――あなたは、あなたで問題が大ありですよね」
「や、それは」

 思いがけず自分の名前が出てきたことで、シアは困惑した。まさか、ここで自分の名前が出てくるとは思ってもいなかった。

「たしかにあなたは聖女ですが、つい先日までは敵だった国の人でもある」
< 248 / 302 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop