ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
 だって、方向性は違うけれど、エドを支えたいと思っているふたりではないか。友人になれないことはないと思う。ヨアキムは、複雑な顔だった。

「それは、どうでしょうね。難しいのではないかと思いますよ」

 やっぱり、と言うべきだろうか。ヨアキムには断られてしまった。
 

 アンセルムが連れて行ってくれと願ったのは、遺跡の最奥にある広い部屋だった。ここからは、ガラティア王国側から続く通路と、ルイダーン王国側に抜ける通路がある。
 ルイダーン王国側に抜ける通路もまた、これまでの通路と同じように生活していた痕跡があるのは、前回の調査で知っていた。

「アンセルム、これがなにを意味するかわかるか?」

 学者達でもわからなかったという謎の祭壇。アンセルムは、まっすぐにそれを見つめていた。

「わかります、兄上」

 静かだったけれど、アンセルムははっきりとした口調で言いきった。

「これは、魔女と呼ばれている者達が、知識を受け継いでいくための場所です」

 魔女と呼ばれている者達――とアンセルムは口にした。それから、首から下げていた鎖を外す。祭壇の後ろの方に回り込むと、彼はなにやらつぶやいた。
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