ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
 それについては、シアも考えたことはなかった。思わずエドと目を合わせてしまう。なぜ、ヴォラスは闇に落ちてしまったのだろう。

「魔女達はヴォラスを崇めているのではなく、ヴォラスを救おうとしていたことを、今、僕はここで知りました」

 イリアは、ヴォラスに祈りを捧げる神官のような役を引き受けていたらしい。
 長い年月の間に、ヴォラスを救おうとする者達は少しずつ姿を消し、残っているのはイリアを中心とした数十人ほど。
 彼女達は、魔女と呼ばれ恐れられた。彼女達の持つ力は、普通の人間が持っているものよりはるかに大きかったから。
 イリア元王太后は、その中でも特に大きな力を持っていた。
 人に呪いをかけることができるほどに。彼女は一族の中でも〝神官〟と呼ばれる地位についていたようだ。
 どういう経緯で彼女が前国王の寵愛を得て、王妃の座におさまったのかはわからない。彼女は、仲間達を集めることのできる場を求めていた。

「僕達の一族は、数を減らす一方。時間がない、と焦っていたようです。だからと言って、兄上にしたことは許されることではないけれど」

< 253 / 302 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop