ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
 たしかにこの中で一番体力がないのはシアなのだろう。熱くなった頬を冷まそうと手でぱたぱたあおいでいたら、エドがシアの腕を取った。

「あと、もう少しだから」
「……大丈夫ですよ」

 シアが転ばないよう、支えてくれるつもりのようだ。ポケットからマルが顔を出す。

「エド、シアなら大丈夫。なにかあっても、僕がちゃんと守るから」

 エドとマルの目線が、真正面から合った。なにを考えているのか、わずかに口角を上げたエドは、それとはわからないほどに小さくうなずいてからシアの腕を離す。

(問題はないわよね……)

 心臓はドキドキしっぱなし。そんなことに気を取られている場合じゃないのに。
 一度休憩を挟み、遺跡の入り口に到着したのは、太陽が空高いところまできたあたりだった。

「ここが入り口だ。岩で半分塞がれていたらしい」
「なんで君が知っているのさ? 見つけたのは、ルイダーン王国の商人なのに」

 入り口をエドが示したところで、イドリスが頬を膨らませる。遺跡の前は少し開けていて、もしかしたらグリフォンを直接下ろすこともできたかもしれない。

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