ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
腰の剣に手をかけ、イドリスは笑う。彼の笑顔は屈託がなくて、まぶしいものでも見ているような気になった。
「それなら、俺が先頭、次がシア、イドリス、シャーミル、最後はアキな」
エドが指示を出し、身体を横向きにして岩の隙間から、中に潜り込んだ。
シアが二番手なのは、シア本人というよりポケットから肩に移動してきたマルが異常を察知するのを期待してのこと。先頭のグリフォンに乗せられたのと同じ理由である。
「……わあ」
エドに続き、中に潜り込んで思わず声を漏らした。どういう原理なのか、奥に続く洞窟の中は明るい。
(……天井に、穴が開いてるんだ)
ふと見てみれば、天井に何か所か小さな穴が開いている。そこから入ってきた日光を、なんらかの方法で何倍にも増やし、通路を照らしているらしい。
「ふーん、魔術が使われているね」
「魔術?」
肩の上でマルは鼻をひくひくさせている。まるで、なにかのにおいをかぎ取ろうとしているかのように。
「うん。日光を何倍にも増やす魔術。面白いな、これ。ちょっと調べたいんだけどいい?」