ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
「アキ、この扉の奥を見てみたいんだが、警戒を頼めるか?」
「わかりました。任せてください」

 エドが扉のひとつを開いて中に入るのを見送る。

(……危険なことがありませんように)

 思わず、胸の前で手を組み合わせて祈った。ひとりで先に行ったエドが、危険な目にあうようなことがあれば、きっと自分を許せない。

「ここで生活していたのかもしれない。奥には危険なものはなかったから、俺についてくるといい」

 すぐに戻ってきたエドに続いて奥に入ってみると、たしかにそこには生活の痕跡と思われるものが残されていた。
 長い年月がたったのか、半分朽ちかけているはいるが、最奥の部屋にはベッドがある。
 それから、水瓶らしきものが置かれていたり、調理器具が置かれていたりと、厨房として使われていたであろう部屋もあった。
 上を見上げれば、通路にあったのと同じように天井に横穴が開けられていて、そこから外の光が差し込んでいた。昼間の間は、これで十分明るかっただろう。

(こんな仕組みが作れるなんて、どんな人達がいたのかしら)

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