ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
なにかに使えるかなと思って持ち歩いているけれど、今のところ使う機会には恵まれていない。うわあと感嘆の声をあげたアンセルムの目が、手のひらにある石に吸い寄せられる。

「――は? 呪いを持ち歩いてるのか?」

 エドがぎょっとしたような表情になった。

「そうですよ?」

 今は固めてあるから、呪いが悪さをすることもない。いつかなにかに使えるかなと思っているが使い道も思いつかないけれど。

「というか、呪いを固めたものを平然と出さないでください」

 横からすさまじい勢いでヨアキムが突っ込みを入れてきた。
 シアのことをあまりよく思っていないらしく、シアに対する時だけ他の人に対応する時よりちょっと、いやだいぶ冷たい。

「大丈夫、大丈夫。これは今のところ安全ですから」
「今のところって、どういう意味です?」
「……私が、使おうとしなければ?」
「聖女が平然と呪いを使うな!」

 シアが首を傾げれば、ヨアキムの言葉遣いが乱れる。

「悪い、シア! それはしまってくれ! 見ているだけで気分が悪い」
「安全だって言ってるのに!」

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