ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
 皿の裏にそれぞれの屋台にかけられている看板と同じ模様が、彫り込まれていて目印となっているそうだ。

「どこで食べましょうねぇ」

 人が多いので、どこで食べればいいのかわからない。けれど、エドは迷うことなく人波を縫って歩き始めた。
 さすがは冒険者として訓練を積んでいると言うべきだろうか。彼の足取りには、迷うところなど全く見受けられない。シアがはぐれないよう気遣いながらも、ぶつかることなく前に進む。

(どこまで行くんだろう)

 ポケットから顔だけのぞかせたマルは、しきりに鼻をひくひくとさせ、それから、シアの顔を見上げた。

「海のにおいがする!」
「海?」

 角をひとつ曲がった先、広がった景色に言葉を失う。青い空、青い海。寄せては返す波――はるか向こうに水平線。
 何隻か船が出ているのは、漁をしている漁師達だろうか。小型の舟も、沖合に浮かんでいる。
 白い砂浜では、もう朝食を済ませたらしい子供達が波と戯れていて、思わず目を細めてしまう。

「……すごいですね!」

 潮の香りを含んだ風が、シアの髪を揺らす。
 海面に映る太陽の光がまぶしい。こんな景色があるなんて。
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