ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
 じんわりと胸の奥から込み上げてくる名のつけがたい感情を、持て余しそうになる。
 幸せ過ぎて、怖い。エドは、シアのことをどこまで考えてくれているのだろう。

「ああ、ほら、そこ。そこに座って食べるといい」

 エドが指さした先では、シア達のように朝食を手に出てきた人達が、砂浜にある岩に腰かけて朝食にしていた。

「どうせなら、海を見ながら食べたいだろ?」
「びっくりしました。こんな場所、よく知ってましたね」

 エドだって、この街に来たのは初めてのはずなのに、どうしてここで食事ができると知っていたのだろう。

「これも、書いてあった」

 照れくさそうにエドが笑う。シャーミルはものすごく気を利かせてくれたようだ。あとで、お礼を言っておこう。
 岩はいくつもあるから、席が見つからなくて困ると言うこともない。並んで、朝食にする。

(……あら?)

 今のは、気のせいだろうか。海の中から、こちらに向かって手を振っている人が見える。
 もしかして、溺れているのだろうか。
< 96 / 302 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop