離婚前提から 始まる恋
マンションに帰る途中にある小さな公園。
ジャングルジムや滑り台の遊具と砂場があるスペースの、近くのベンチに私は座った。

「妊娠かあ・・・」

自分が親になるなんて想像、もしていなかった。
もちろん、いつの日か子供を持ちたいとは思っていたけれど、こんなに早く、それも離婚するつもりのこのタイミングになんて考えてもいなかった。

「これからどうしよう」

もちろんいつまでも黙っておくことはできない。
時間とともにおなかは大きくなるわけだし、隠しておくことはきっと無理だろう。
そもそも、私は一人でこの子を育てていけるんだろうか?
さすがに実家を頼ることはできない。
自分で選んだ人生だもの、どんなことをしても一人で育てないといけないんだけれど・・・

「勇人は何て言うだろうか?」

さすがに喜んでもらおうとは思わない。
どう見ても子供好きには見えないから、困った顔をするんだろうな。
それでも責任を感じて父親として育てると言うのかもしれない。
それだけは・・・イヤだな。
私自身が勇人の負担になりたくないのはもちろん、おなかの子供も勇人の足かせになるようなことにはしたくない。
やはり勇人には黙っておこうと、私は決心した。
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