離婚前提から 始まる恋
月曜の朝をこんなにゆっくりと過ごしたのはいつぶりだろう。
8時過ぎにやっと起きてシャワーに向かい、出てきたら手作りの朝食が待っていた。

「今日の帰りに買い物をするつもりだったから、ありあわせでごめんなさい」
申し訳なさそうにする花音だけれど、美味しそうで見た目もきれいな朝食がテーブルに並べられている。

「十分だよ、ありがとう」

昨日かなり飲み過ぎた花音はきっと体調だって悪いはず。
それなのに俺の食事を用意してくれるのが優しいじゃないか。

「スムージー、飲むでしょ?」
「ああ」

最近花音がはまっている朝のスムージー。
ほうれん草とリンゴとバナナ、あとはその時々の野菜を追加して作ってくれるんだが、これがまた美味い。

「花音は今日休みなのか?」
普通なら始業時間は過ぎているはずだ。

「今日は尊人さんが出張だから、午後からの出勤してもらったの」
「そうか、ならゆっくりできるな」
「ええ」

今日のメニューは、花音が最近見つけたという自然食品の店でしか買えない天然酵母のパンに、トマトとモッツアレラチーズのサラダ、カリカリベーコンと、フワフワのオムレツ。あとは季節の果物が数種類に、手作りスムージーとコーヒー。これが我が家の定番モーニングだ。
< 99 / 233 >

この作品をシェア

pagetop