罪と愛
「ふあ…っ」

「お疲れですか? 食事は後にしましょう」

「そうね」



ギシッとベッドに腰かけ,気の緩みから出たあくび。

的外れな彼の気遣いに適当に返事を返しながら,私は考える。

彼のようなタイプに手を出させるには…

やっぱり雰囲気とお酒かしら?



「ドレスコードって,なかなか汗をかくの。先にシャワーを浴びてもいいかしら」

「えぇどうぞ。女性に不自由させることは出来ませんから」

「ごめんなさいね」

「いいえ……………なんて,言うと思った? 必要ないですよ」

「っひゃ…っ……なに……」



突然組み敷かれた私の体。

意外に細くもなんとも無かった彼によって,簡単に自由を奪われた。



「結構可愛い声,出すんですね。油断しました?」
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