エリート御曹司に愛で尽くされる懐妊政略婚~今宵、私はあなたのものになる~
「また菜摘にこうやって、アイスをたべさせられてうれしい」

「そんなことで、よろこばないでよ」

 菜摘が困った顔を見せる。

「なんでもうれしいよ。だって菜摘俺のとなりにいるんだから。もうなんだっていい」

「清貴……私を探してくれてありがとう」

 勝手に出て行った菜摘を彼は見つけ出してくれた。結婚前ももう会わないと思っていたのに会いにきてくれた。

 彼の努力なしには、今の自分たちはないのだ。

 互いに見つめ合うと、どちらからともなく唇を合わせた。

 甘い甘いバニラアイス味のキスに、ふたりはしばし時間を忘れて互いを求めあった。

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