エリート御曹司に愛で尽くされる懐妊政略婚~今宵、私はあなたのものになる~
清貴の悲痛な言葉がむなしく部屋に響いた。
しかし彼の切実な思いもむなしく、半年経っても菜摘はみつからなかった。
彼女のことを考えなくて済むようにがむしゃらに仕事に取組み、そして仕事が終わればマンションに帰って大量のアルコールを浴びるようにして飲んだ。
その後は菜摘の使っていたベッドでうずくまって寝る。いつ連絡がきてもいいようにスマートフォンは常に肌身離さず持っていた。
休日になれば目撃情報があった場所や、過去にふたりで赴いた場所を訪ねて歩いた。しかしどこにも菜摘の姿はなく、ただその当時のことを思い出して胸が痛くなるだけだった。
日に日に疲弊していく清貴を見て周囲も心配をした。特に母親でことのいきさつを詳しく知っている祥子は実家に戻るように清貴を説得したが、彼は菜摘が帰ってくるかもしれないとかたくなにマンションを離れることを拒む。
仕事をしているときだけは以前と変わらないように見えたが、国外への出張はすべて拒み続けた。社内にそれを非難するものもあったが、国内にとどまっていても鬼気迫る勢いで仕事をこなし利益をもたらすことが証明できれば文句を言うものもいなくなった。
菜摘と再会したときに仕事さえろくに出来ない男だと思われては困る。そういう思いからだ。
彼女がいなくなってしまってからずっと、清貴の行動指針はすべて菜摘のためだった。これをどうして彼女がそばにいるときにできなかったのか。つまらないプライドですべてを失ってしまった。
(いや、まだ俺はあきらめていない)
離婚届けはまだ出していない。自分たちはまだ夫婦だ。
その事実だけが、今の清貴を支えていた。
そんな日々をすごしていたある日。その日休日だった清貴は、いつものように菜摘を探して出歩いていた。
くしくも今日はふたりが入籍した記念日。あの日から一年経っていた。ここ最近では清貴の休日は菜摘を探すというよりも、彼女との思い出の地を渡り歩くような形になっていた。
しかしそうでもしていないと、菜摘のいない喪失感と罪の意識に押しつぶされそうだった。
一番の思い出のある大学にやってきていた。図書館に併設されているカフェテリアに入り、いつもふたりで座っていた席に腰かける。
しかし彼の切実な思いもむなしく、半年経っても菜摘はみつからなかった。
彼女のことを考えなくて済むようにがむしゃらに仕事に取組み、そして仕事が終わればマンションに帰って大量のアルコールを浴びるようにして飲んだ。
その後は菜摘の使っていたベッドでうずくまって寝る。いつ連絡がきてもいいようにスマートフォンは常に肌身離さず持っていた。
休日になれば目撃情報があった場所や、過去にふたりで赴いた場所を訪ねて歩いた。しかしどこにも菜摘の姿はなく、ただその当時のことを思い出して胸が痛くなるだけだった。
日に日に疲弊していく清貴を見て周囲も心配をした。特に母親でことのいきさつを詳しく知っている祥子は実家に戻るように清貴を説得したが、彼は菜摘が帰ってくるかもしれないとかたくなにマンションを離れることを拒む。
仕事をしているときだけは以前と変わらないように見えたが、国外への出張はすべて拒み続けた。社内にそれを非難するものもあったが、国内にとどまっていても鬼気迫る勢いで仕事をこなし利益をもたらすことが証明できれば文句を言うものもいなくなった。
菜摘と再会したときに仕事さえろくに出来ない男だと思われては困る。そういう思いからだ。
彼女がいなくなってしまってからずっと、清貴の行動指針はすべて菜摘のためだった。これをどうして彼女がそばにいるときにできなかったのか。つまらないプライドですべてを失ってしまった。
(いや、まだ俺はあきらめていない)
離婚届けはまだ出していない。自分たちはまだ夫婦だ。
その事実だけが、今の清貴を支えていた。
そんな日々をすごしていたある日。その日休日だった清貴は、いつものように菜摘を探して出歩いていた。
くしくも今日はふたりが入籍した記念日。あの日から一年経っていた。ここ最近では清貴の休日は菜摘を探すというよりも、彼女との思い出の地を渡り歩くような形になっていた。
しかしそうでもしていないと、菜摘のいない喪失感と罪の意識に押しつぶされそうだった。
一番の思い出のある大学にやってきていた。図書館に併設されているカフェテリアに入り、いつもふたりで座っていた席に腰かける。