23時のシンデレラ〜ベッドの上で初めての魔法をかけられて〜
「へぇ、美弥、似あってんじゃん」
まだ誰も出社していない、安堂不動産本社ビル2階の女子更衣室で、颯は、私の制服姿をみて、唇を持ち上げた。
制服のデザインは、紺色のスカートに、白いブラウスだ。ブラウスの胸元には、安堂不動産のロゴマークが入っている。
「そうかな、有難う」
颯は、私の首に、IDカードホルダーをかけた。
「これで出退勤記録とか、業務で使う会議室とかに入れるから。……てゆうか、俺の婚約者なんだからさ、働かなくていいんだけど?」
颯が、少しだけ口を尖らせた。こうやって話してると、本当、私の勝手な、23時の王子様のイメージとは、まるで違う。
「そんな訳にはいかないよっ、お試し……の婚約者、だし……だって住むところだって、いつまでも颯のとこに居るのも悪いし」
「あ、働いて、給料でたら、俺から逃げようとしてんだ?」
トンと肩を押されて、私はあっという間に壁際に立たされる。
「キスくらいいよな」
「いや、私っ……」
(わ、私のファーストキスがっ)
そのまま、颯が、右手を私の顔の横に突いた。颯の綺麗な顔が、迫ってくる。
「え、颯、待っ……」
思わず目をギュッと瞑った。
「きゃあぁっ!」
颯の唇が、私の唇に触れそうになったと、同時に、女性の叫び声が、響きわたった。
まだ誰も出社していない、安堂不動産本社ビル2階の女子更衣室で、颯は、私の制服姿をみて、唇を持ち上げた。
制服のデザインは、紺色のスカートに、白いブラウスだ。ブラウスの胸元には、安堂不動産のロゴマークが入っている。
「そうかな、有難う」
颯は、私の首に、IDカードホルダーをかけた。
「これで出退勤記録とか、業務で使う会議室とかに入れるから。……てゆうか、俺の婚約者なんだからさ、働かなくていいんだけど?」
颯が、少しだけ口を尖らせた。こうやって話してると、本当、私の勝手な、23時の王子様のイメージとは、まるで違う。
「そんな訳にはいかないよっ、お試し……の婚約者、だし……だって住むところだって、いつまでも颯のとこに居るのも悪いし」
「あ、働いて、給料でたら、俺から逃げようとしてんだ?」
トンと肩を押されて、私はあっという間に壁際に立たされる。
「キスくらいいよな」
「いや、私っ……」
(わ、私のファーストキスがっ)
そのまま、颯が、右手を私の顔の横に突いた。颯の綺麗な顔が、迫ってくる。
「え、颯、待っ……」
思わず目をギュッと瞑った。
「きゃあぁっ!」
颯の唇が、私の唇に触れそうになったと、同時に、女性の叫び声が、響きわたった。