23時のシンデレラ〜ベッドの上で初めての魔法をかけられて〜
「ミャー!お待たせ、遅くなってごめんね」

姿を現した、野良猫のミャーを抱き寄せると、私は、持ち歩いている、プラスチックの器を2つ取り出して、それぞれに牛乳と食パンを入れた。

「美味しい?良かった」

その時、美味しそうに食パンを食べていた、ミャーが、こちらを見ながら、フーッと耳をピンと立てて威嚇のポーズをした。

「ミャー?どうしたの?大丈夫だよ」

興奮した様子のミャーをそっと撫でると、ニャーはこちらをじっと眺めながらも、食事を再開した。

「ミャーって名前つけてんだ。すごい懐いてんじゃん」 

「わっ、びっくりしたっ」

どこかで聞いたことがある、少し高めの甘い声が真後ろから振ってきた。

「え?」

振り返って、私は思わず尻餅をついた。

勿論、驚きすぎて声なんて出ない。 

「あ、ごめん、驚かした?」

目の前には、あの23時の王子様が、コンビニ弁当を頬張りながら、私を見下ろしていた。
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