Never Forget You
「ようやく寝たよ」

そーちゃんは苦笑いをしてリビングに戻ってきた。

一度起きるとなかなか寝ない睦海はずっとそーちゃんに抱かれながら自分の疑問をぶつけていた。

1時間くらい経ってようやくウトウトし始めて、寝てくれて。

「睦海にはビックリするよ」

そーちゃんは改めて私の隣に座る。

「えー、そーちゃん、ビックリした感じじゃなかったよ?」

普通に淡々としていたじゃないか!!

「内心は、えー?って思ってたよ!!
…なかなかやってくれるよね、真由の両親」

それは私も思う。

「でも…、大切な事だよね。あれは照れた方が負けだよ」

そーちゃんは私をチラッと見た。

…うっ、私の事か。



「さて、そろそろ寝よう?
また今週末は大変だし、今のうちに休んでおかないと」

そーちゃんは立ち上がると私に手を差し出した。

私も笑ってそーちゃんの手を握りしめる。

そして立ち上がってお互いの唇を重ねた。
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