green mist ~あなただから~
「こんにちは。具合はどう? 倒れたって聞いてびっくりしたわ」
「宮野。どうした?」
何故、宮野が来るんだ? 思わず、香音の顔を見た。遠慮がちに笑顔を見せている彼女は、何を思っているだろう?
「どうしたって、お見舞いに来たんじゃない。あら、あの時の子ね。こんにちは」
宮野は、彼女に向かって笑った。
「こんにちは」
彼女が、ぺこりと頭を下げる。
あー。もうなんだか、嫌な空気だ。早く退院したい。
「私、そろそろ、帰りますね」
彼女がテーブルに置いてあった鞄を持った。なんで、わざわざ早退までしてきた彼女が帰らなければならないんだ。
「まだ、いいよ。話したいこともあるし」
「ええ」
彼女は困ったように立ち止まった。
「水野さんとおっしゃったわね。宮野さんともお知り合いのようね。宮野さんは優秀な弁護士さんなの。今日も忙しいところわざわざ、真央のお見舞いに来て下さったのよ。水野さんにも、お世話になったわね」
宮野の事を今ここで褒めるあたり、母が何か企んでいるように思える。早く、退散させた方がよさそうだ。
「いいえ、私は……」
「母さん…… 見舞いは有難いけど、俺、休みたいからさ。明日、退院できそうだから、もう、来なくていいよ」
彼女の言葉を遮るように言った。
「来なくていいって事はないでしょ。まあ…… 顔も見られたし、元気そうだから帰るわね」
「おお。そうしてくれ。また、ちゃんと話に行くから」
「ふうっ……」
母は、ため息をつくと、宮野を連れて帰ってくれた。ため息をつくのは、こっちの方だ。
「ごめんな」
立ち尽くしている彼女に向かって言った。
「えっ? 何がですか? 私こそ、お母様にちゃんとご挨拶も出来なくてごめんなさい」
「そんな事はないよ。こんな形で、顔合わせになってしまって、悪かった。また、改めてきちんと挨拶に行こう」
「ええ……」
「それから、宮野の事も気にするなよ。母が勝手に連れてきただけなんだから……」
「うん……」
腕を伸ばして、彼女の頭を撫でた。
「宮野。どうした?」
何故、宮野が来るんだ? 思わず、香音の顔を見た。遠慮がちに笑顔を見せている彼女は、何を思っているだろう?
「どうしたって、お見舞いに来たんじゃない。あら、あの時の子ね。こんにちは」
宮野は、彼女に向かって笑った。
「こんにちは」
彼女が、ぺこりと頭を下げる。
あー。もうなんだか、嫌な空気だ。早く退院したい。
「私、そろそろ、帰りますね」
彼女がテーブルに置いてあった鞄を持った。なんで、わざわざ早退までしてきた彼女が帰らなければならないんだ。
「まだ、いいよ。話したいこともあるし」
「ええ」
彼女は困ったように立ち止まった。
「水野さんとおっしゃったわね。宮野さんともお知り合いのようね。宮野さんは優秀な弁護士さんなの。今日も忙しいところわざわざ、真央のお見舞いに来て下さったのよ。水野さんにも、お世話になったわね」
宮野の事を今ここで褒めるあたり、母が何か企んでいるように思える。早く、退散させた方がよさそうだ。
「いいえ、私は……」
「母さん…… 見舞いは有難いけど、俺、休みたいからさ。明日、退院できそうだから、もう、来なくていいよ」
彼女の言葉を遮るように言った。
「来なくていいって事はないでしょ。まあ…… 顔も見られたし、元気そうだから帰るわね」
「おお。そうしてくれ。また、ちゃんと話に行くから」
「ふうっ……」
母は、ため息をつくと、宮野を連れて帰ってくれた。ため息をつくのは、こっちの方だ。
「ごめんな」
立ち尽くしている彼女に向かって言った。
「えっ? 何がですか? 私こそ、お母様にちゃんとご挨拶も出来なくてごめんなさい」
「そんな事はないよ。こんな形で、顔合わせになってしまって、悪かった。また、改めてきちんと挨拶に行こう」
「ええ……」
「それから、宮野の事も気にするなよ。母が勝手に連れてきただけなんだから……」
「うん……」
腕を伸ばして、彼女の頭を撫でた。