2番ではダメですか?~腹黒御曹司は恋も仕事もトップじゃなきゃ満足しない~
響希ちゃんも泣きやみ、ようやくお茶が始まる。
響希ちゃんはご機嫌斜めのまま、最初に選んだショートケーキを食べていた。

「義姉さん。
花恋(かれん)の件、助かりました。
ありがとうございます」

部長は杏華さんにお礼を言っているが、花恋ってあの自称婚約者さんだよね?
それが杏華さんと同関係があるんだろう?

「いいのよー、これくらい」

杏華さんはふわふわ笑っている。
本当に優しいお母さんって感じだ。

「富士野部長、花恋さんがどうかしたんですか?」

「ん?
とうとう家に前で押しかけてきただろ?
だから義姉さんに頼んでやめるように言ってもらったんだ」

「花恋さん、私の顧客なのー。
その関係で彼女の会社の服、私の口利きでテレビ局や雑誌で使ってもらってるから、準くんにしつこくつきまとうなら、って」

うふふとか相変わらずゆるーい感じだが、彼女の目はちっとも笑っていない。
実は怒らせたらいけない人なのかも。
気をつけよう。
……って、部長との付き合いがあとどれくらいかわからないが。

「どうりであれから、花恋さんの気配がないわけですね」

「そういうことだ」

頷いて部長がコーヒーを口に運ぶ。
彼女を諦めさせるために私と婚約者したはずなのに、全然影も形もないからおかしいと思っていた。

……ん?
だったらもう、婚約者のフリとかしなくていいのでは?
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