2番ではダメですか?~腹黒御曹司は恋も仕事もトップじゃなきゃ満足しない~
その後も食事は穏やかに進んでいく。

「富士野部長は子供が苦手なんですか」

今日、響希ちゃんの面倒は見ていたが、持て余しているように感じた。
もっとも、響希ちゃんからあれだけガンガン押されたら、普通はそうなる気もするが。

「そうだな。
なにを考えているのかわからないし、苦手だな。
まあ、響希は最近、前よりはわかるようになったからマシになったが。
でも、わかるだけで理解はできない」

はぁーっと物憂げなため息を部長がつき、苦笑いしかできない。

「私もお姉ちゃんに子供ができたら、そうなるのかなー」

今のところ懐妊の知らせは来ていないが、部長と同じように困惑気味に子供の相手をしている自分を想像して、おかしくなってきた。

「まあ、身内とはいえ人の子だからというのもあるだろうな。
自分の子供だったら、もっと愛情を持って相手ができるかもしれない」

「富士野部長の子供ですか?」

それって、相手は誰になるんだろう。
きっと、私じゃないんだろうな。
そう考えると胸が押し潰されるかのように苦しくなっていく。

「そうだ。
俺と……なんでもない。
そういえば、新商品、キャラクターのデザインはどうするんだ?」

なにかを言いかけたのに、部長は頭を振ってそれを取り消し、話題を変えてきた。

「そうですね……」

私も気持ちを切り替え、笑顔でそれに乗る。
もうこれ以上、この話題はしたくない。

「私、少しは絵が描けるんで、それを下地にデザインしてもらうとかできたら素敵だなー、とは思うんですが」

「そういや企画書にも、書いてあったな。
よし、俺からも実現するように掛け合おう」

楽しい、未来の計画。
今はこれで、いいんだと思う。
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