2番ではダメですか?~腹黒御曹司は恋も仕事もトップじゃなきゃ満足しない~
事件は一応解決し、部長と一緒に家に帰る。
食事のあと、今日はお祝いだからと少しだけふたりでワインを飲んだ。

「……これで婚約解消ですね」

花恋さんが諦めたのなら、もう婚約の意味はない。
それに、報われないこの気持ちを抱えたまま部長の傍にいるのはつらかった。
だから、この件が解決したら、婚約を破棄してもらおうと考えていた。

「それだけどな。
婚約はこのまま続行だ」

「……ハイ?」

グラスを置き、意味がわからなくてまじまじと彼の顔を見つめた。

「明日美と婚約しておけば、見合いさせられないだろ?
だから婚約は継続だ」

軽く言って、グラスを口に運ぶ。
人の気持ちも考えない部長に、ふつふつの腹の中が沸騰した。
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