シンデレラには····程遠い••その後

***北海道出張



「えっ?今から北海道ですか?」
「ああ。ニセコにホテルを考えている。
周辺に問題がないか、見てきてくれ。」
「はいはい。わかりました。潤は?」
「潤は、こちらで用事があるから
今回は、快斗だけだ。」
「すまないね、快斗。」
「それでは、準備を済ませてから出発します。」
と、ヒラヒラと手を振り出て行く快斗。

「社長。大丈夫ですか?」と、潤。
「構わない。縁がなければそれまでだ。」と、絢斗。
「もしかして、鈴香さんですか?」と、潤。
さすがだな。と、思いながら
「ああ。快斗を心配している。」
と、絢斗は答えながら頬が緩む

まったく、あの藤堂・クラーク・絢斗に
こんな顔をさせられるのは
鈴香さんだけだ。

たが、快斗どうする?
俺は、お前に幸せになって欲しい
と、潤は心から思っていた。


それから二時間後
快斗は、千歳空港に降りたった。
絢斗や鈴香、潤の願いも知らずに。

ニセコには、巨大なスキー場がある。
近隣にはホテルもあるが
兄は、大きなホテルではなく
小ぢんまりとしたホテルを計画しているだから
問題はなさそうだ。
役所や地主に話を聞いて見る。

問題ないようなので
自社のホテルへと戻り
今日は、そちらに宿泊する。

フロントに立ち寄ると
「副社長、ようこそ、お出で頂きました。」
と、支配人。
「変わりないですか?」
と、話ながらチェックインをしていると
「支配人。少し宜しいでしょうか?」
と、女性の声に顔を上げる
「み、や、こ?」
「か、い、と?」

「副社長は、二階堂さんをご存知なのですか?」
と、支配人に言われ
「あ、嫌、少しだけ。」
と、答えると
「先日、絡まれている所を助けて頂きました。」
と、答える美也子に。
「そんなことが。ありがとうございました。」
と、言う支配人に
「あっ、いや。」
と、答える俺に美也子は
「きちんとお礼もお伝えせず申し訳ございません。
助けて頂きまして、ありがとうございました。」
と。
「いえ。身体の方は大丈夫ですか?」
と、言う俺に
「はい。藤堂さんのお陰で
なんともありません。」
と、言う美也子。
すると支配人が
「二階堂さん。めったに副社長は
こちらに来られません。
お礼にこちらのレストランで食事を
して頂いては?」
と、言われて
「あっ、そうですね。
副社長、宜しいでしょうか?」
と言う美也子に
「…では、ご一緒させて頂こうかな。」
と、俺が答えると
支配人は、喜んでレストランへと予約に
行ってしまった。

残された、俺と美也子

俺は、
「一緒に食事しても大丈夫なのか?」
と、訊ねると
「申し訳ありません。流れでご一緒して
頂く事になりまして。」
と、言うから
「…、構わない。」
と、言ってボーイに部屋へ案内をして貰った。

これ以上、美也子といると
余計な事を言いそうだったから。
< 16 / 29 >

この作品をシェア

pagetop