可愛がってあげたい、強がりなきみを。 〜国民的イケメン俳優に出会った直後から全身全霊で溺愛されてます〜
「郁美……」

 彼は蕩けそうな声でわたしの名前を呼び、小刻みに震えるわたしの中心に自分のものをあてがうと、ようやく中に入ってきた。

「ウッ……ン」
 ふたりで同時にため息のような声を漏らす。

 この瞬間がなにより好きだった。

 彼を受け入れ、身体の内側で彼を感じられることは、他のどんな行為にも代え難い。

 互いを愛おしく思う気持ちを分かち合えることが嬉しくてたまらない。
 
「そう……すけさん」
「ん」
「好き……大好き」

 答えの代わりに、彼は激しく唇を貪ってくる。

 互いの存在を確かめ合うように、わたしたちは長いこと、舌を絡め合っていた。
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