このキョーダイ、じつはワケありでして。




勉強会はもう終わったようなものだ。


あとはみんなで巨峰を食べて、遅めのお昼をデリバリーで頼んで。

咲良と天瀬と兄ちゃんと私で楽しくやろうと思ってたところだったのに。


なんで狙ったかのようなタイミングで来やがるの、こいつは。



「ほら慶音。えーっとたしか…」


「緒方です」


「そうそう。緒方くんとは友達なんだろ?」



ちがう、友達じゃない。

って正直に言うと兄ちゃんにたぶん怒られる…。



「わざわざ来てくれてありがとう緒方くん。ちょうどこれからみんなでお昼にしようと思っててさ、よかったら一緒にどう?」



うそだろ兄ちゃん。



「やっぱお兄さん話わかるひとで助かりますよ、ほんと。お邪魔しまーす」



あ……終わった。

この男の厚かましさは分かっているつもりで、ほら謙虚さの欠片もないんだ。



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