このキョーダイ、じつはワケありでして。
「なんかね、すっごい修羅場になっちゃったみたいで」
……知るか、そんなの。
ゆっくりお弁当を食べる時間すらないのか私には。
「お弁当ってもしかして彼の手作り?…わあ、ごめんごめん」
許されるなら顔面に本気でドロップキックでもお見舞いしてやろうかと思った。
「志摩…!あたしらのどっちが好きなのかハッキリさせなさいよ…!!」
「わたしに決まってるじゃない…!!あんたみたいなブスっ、志摩が好きになるわけないでしょ!?」
「なっ…!ブスはあんたでしょーがっ!!」
キーーッ!!と、引っ掻きまわして取っ組み合いになっている動物が約2名。
「もー、落ち着いてよふたりとも。ブス同士の喧嘩とか見れたもんじゃないから」
「「はあ!?!?なによそれ…!!」」
「あ、やば。怒らせた」
なるほど、3年女子にも手を出して挙げ句敵に回したってことか。