このキョーダイ、じつはワケありでして。
「ねえ、なんなの…?あのふたりってどーいう関係なの…?」
「志摩が固定つくったってこと?そんなのありえる…?」
「ウソでしょ?てかあの子って、1年の空手部の子じゃない…?」
あーあ、これで私の名前は3年にも広まってしまうことだ。
部活に悪影響を出さなきゃいいんだけど…。
もしそうなったら、全責任はこの男に取らせよう。
「いやー、見事だったね。毎回惚れ直すよほんっと」
「…いい加減にしてください。ひとの昼休みなんだと思ってんですか」
私のうしろをついてくるクズは、ケラケラ響かせながら馴れ馴れしく肩に手を回してきた。
振りほどく気力もなく、されるがまま。
「そんなに隠したいんだ?…お兄ちゃん大好き超を絶したブラコンってこと」
「っ!!だからっ!」
「あー、ごめんごめん。口に出すのもナシね。…なんかエロい表現」
「は?」
「いや?」