【短編】最強総長は隠れ狼姫を惑わしたい。
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「でもホント、今でも信じらんねぇよ。迅さんが女に対してあんなに甘い顔するなんてさ」

 金曜日の放課後、あたしは圭とスーパーに向かって歩いていた。

 ほぼいつも一緒にいるのは迅だけれど、今日はどうしても生徒会の仕事をしなきゃならないらしい。

 そのため代わりに圭を護衛にして、明日の朝食の分の買い出しに行くところなんだ。


「まあ、そうだろうなとは思ってたけど……やっぱり不思議?」

 あたし以外の女の子が近付くと今でも睨んでいる迅。

 そんな彼があたしだけにはとろけるような甘い笑顔を向けてくる。

 睨んでいる迅が今までの普通だったなら、ここまで態度が違うところを見たら確かに不思議にも思うだろう。


「や、不思議っつーか……本当に迅さんなのかな?って思うくらいの衝撃っつーか」

 不思議というより衝撃だったらしい。

 まあ、分からなくはない。


「ま、でも好きな女の前じゃあ骨抜きになっちまうのも分かるからなぁ」

 そう言って幸せそうな天使の笑みを浮かべる圭。
 あのクール美人の彼女さんを思い出してるんだろう。

 それにつられるようにあたしも迅のことを思い出した。
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